斎場・葬儀社

「小さなお葬式」とは?費用やメリットデメリットをご紹介

ノートと電卓とお金

インターネットで葬儀について調べていると「小さなお葬式」というサイトを目にすることがあるでしょう。

また最近テレビCMも放映されているため「どんな葬儀社なのだろう」と気になっている方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では「小さなお葬式」について、サービスの概要、費用、メリットデメリットをご紹介します。

「小さなお葬式」とは?

小さなお葬式とは株式会社ユニクエストが運営する、葬儀社仲介サービスです。
2009年10月にサービスを開始し、2022年には累計36万件の葬儀の依頼を受けています。

運営会社の株式会社ユニクエストはお坊さんの手配サービス「てらくる」、仏具販売の「recole」、納骨先の検索サイト「OHAKO」など葬儀に関するインターネットビジネスを展開していますが「小さなお葬式」はその中でも最も勢力の強いサービスです。

2013年には、埼玉県を中心に数百の式場を持つアルファクラブの傘下に入り、対応可能な式場も増えています。

日本全国に対応した定額葬儀サービスとして、インターネット広告やテレビCMなどで広く宣伝され、各種メディアでも紹介されています。

「小さなお葬式」は葬儀社?

「小さなお葬式」は正確に言うと葬儀社ではなく「葬儀社仲介サービス」です。
葬儀社は、遺族との打合せから葬儀に必要な物や人材の手配など、葬儀の施行に関わることを執り行います。

「小さなお葬式」に問い合わせをすると、オペレーターに繋がります。オペレーターが行うのは全国の提携している葬儀社の中から、問い合わせをした人が住んでいる地域などから適切な葬儀社を手配するところまでです。

実際に遺族との打ち合わせや物品・人材の手配などは、その葬儀社が行います。

葬儀社独自のプランではなく「小さなお葬式」で決められた葬儀プランを利用します。
そして葬儀社に支払われた葬儀代金から、小さなお葬式に定められた率の手数料が支払われるというモデルです。

「小さなお葬式」への依頼の流れ

「小さなお葬式」に葬儀を依頼する際の流れをご紹介します。

問い合わせ

「小さなお葬式」では、問い合わせフォームまたはフリーダイヤルへの電話で相談や依頼することができます。

相談だけであれば一切費用はかかりません。

また事前に相談や資料請求をしていると、実際に葬儀をあげる際に一定額が割引されます。

依頼

葬儀を依頼をした場合には、全国の提携先葬儀社の中から、葬儀を行いたい地域に対応している葬儀社やその時に対応可能な葬儀社が手配され、その葬儀社と打ち合わせをします。

打ち合わせでは「小さなお葬式」で決められたプランの中から、行ないたい葬儀形式に合わせて選びます。

葬儀の施行

打ち合わせの内容に従って葬儀を行います。

費用の支払い

葬儀が終わったら、葬儀費用を依頼した葬儀社に支払います。

支払方法は、クレジットカード、ローン、葬儀当日の現金払い、コンビニや郵便局などでの後払いのいずれかです。

「小さなお葬式」の費用

「小さなお葬式」には5種類の料金プランがあります。
事前相談や資料請求をしていた場合、全てのプランで5万円の割引になります。

「小さなお別れ葬」プラン

費用:129,000円

仏具を用意せず、宗教者も呼ばずに火葬のみを行うプランです。できるだけ簡素に費用を抑えて葬儀を行いたい方に選ばれています。

「小さな火葬式」プラン

費用:209,000円

通夜や葬儀を行わずに火葬のみを行うプランです。こちらは宗教者による読経をしてもらうことができます。
できるだけ最低限のお別れをしたいものの、宗教的な供養もしてほしいという方に選ばれています。

「小さな一日葬」プラン

費用:328,900円

通夜を行わずに、告別式・火葬を一日で行うプランです。
ゆっくりとお別れをしたいものの、費用や時間の負担を抑えたいという方に選ばれています。

「小さな家族葬」プラン

費用:438,900円

家族や親戚を中心に、親しい方々だけで通夜・告別式・火葬を行うプランです。
故人が高齢でお知らせする人が少ない、親しい方々だけでゆっくりと見送りたいという方に選ばれています。

「小さな一般葬」プラン

費用:658,900円

仕事関係やご近所の方などの参列者を招いて通夜・告別式・火葬を行うプランです。
故人に知り合いが多い、立派な葬儀を行ないたいという方に選ばれています。

追加費用が発生するもの

費用計算の写真

紹介したプラン金額が基本ですが、以下のものには追加費用が掛かります。

火葬料

火葬場に支払う火葬料は、葬儀を行う地域や自治体によって異なるためプラン料金には含まれていません。

場所によって無料の場所もあれば、東京23区内などでは7万円ほどかかる場合もあります。

安置日数が長くなってしまう場合

亡くなってから葬儀までの間に安置する期間が、プランに含まれている日数を超えてしまった場合には1日あたり11,000円が追加になります。

プランに含まれているのはお別れ葬プランは2日間、火葬式・一日葬プランは3日間、家族葬・一般葬プランは4日間です。

プライバシーが守られる安置室を希望の場合

故人といつでも面会ができる個室を希望する場合には、1日あたり55,000円が追加になります。

家族葬・一般葬プランの場合には1日分がプランに含まれていますが、その他のプランには含まれていません。

費用の高い式場を利用する場合

各プランには葬儀を行う式場使用料が含まれていますが、その費用は一日葬プランでは50,000円、家族葬・一般葬プランでは100,000円分です。

それ以上の使用料がかかる式場を利用する場合には差額が追加となります。

遠方にご遺体を運ぶ必要がある場合

亡くなった場所から安置場所、安置場所から葬儀を行う場所などの搬送の距離が50㎞以上になる場合には追加費用がかかります。

また、高速道路を使用する必要が出た場合なども別途費用が追加になる可能性があります。

事故や感染症などで亡くなった場合

事故などでお亡くなりになった場合、ご遺体が損傷していたりする場合があります。
また感染症で亡くなった場合など、特別な処置をする必要がある場合には追加費用となります。

その他、お花や棺を豪華にしたり宗教者へお布施を払ったり、料理や返礼品を追加させる場合などにも追加費用がかかり、プラン金額だけで収まることはほとんどないと覚えておきましょう。

「小さなお葬式」のメリット

「小さなお葬式」には次のようなメリットがあります。

シンプルなプランで選びやすい

「小さなお葬式」には、ご紹介した5つのプランが用意されています。

それぞれ葬儀の特徴が決まっているため、どのような葬儀にしたいかでシンプルに選ぶことができます。

日本全国に対応している

一部の離島を除いて日本全国に提携葬儀社があるため、どの地域で葬儀をしたい方でも安心です。

必要最低限で低価格

「小さなお葬式」は必要最低限の内容を含んだ低価格のプランを提供しています。
必要最低限の葬儀を行いたいという方におすすめです。

「小さなお葬式」のデメリット

一方で「小さなお葬式」には次のようなデメリットがあります。

満足度は提携先の葬儀社次第

「小さなお葬式」は葬儀社ではなく、葬儀社を仲介するサービスです。
実際に葬儀の打ち合わせやサービスを提供する葬儀社の担当次第で葬儀の満足度が変わります。

葬儀社を指定しなかった場合には、自分で葬儀社を選ぶことができないので、葬儀社が信頼できるところかどうか自分で見極めてから依頼することができません。

追加費用がかかる可能性が高い

メリットでご紹介した通り、プランには必要最低限の内容しか含まれていません。
そのため、ほとんどの場合追加費用がかかります。

希望通りの葬儀をしたい場合、想像以上に費用が掛かってしまう可能性もあります。

対応の柔軟性が少ない

「小さなお葬式」ではプラン金額、内容、オプションの金額などもしっかり決められており、実際に葬儀を行う葬儀社が自由にオプションを設定できない場合があります。

「こうしたい」という希望に対して、葬儀社の裁量で柔軟に対応できない可能性が高いです。

希望の葬儀社にお願いできない場合もある

近所で見たことがある葬儀場で葬儀をしたい、今までお願いしたことのある葬儀社にお願いしたいと考えているが「小さなお葬式」のプランを利用したい、という場合があるかもしれません。

その場合、その葬儀社が「小さなお葬式」と提携していなかった場合には、それが叶いません。

また、提携していたとしても、対応できない状況だった場合などには他の葬儀社が対応することもあります。

最低限の葬儀を低価格で行ないたいなら「小さなお葬式」

「小さなお葬式」の概要や費用、メリットデメリットについてご紹介しました。

サービス名の通り「小さな」最低限の葬儀を行いたい場合にオススメのサービスです。

しかし、少しでも故人のために豪華にしたい、人数を多く呼びたいと言う場合には、直接葬儀社に相談をして自身で親身になってくれる葬儀社を選ぶことをおすすめします。