堺市で家族葬を考えるとき、「全部でいくらかかるのか」は最初に知っておきたいポイントです。家族葬の費用は、葬儀社のプランだけでなく、斎場の使用料や宗教者へのお礼などが重なって決まります。
この記事では、堺市立斎場を使って一日葬・家族葬を行う場合の費用のめやすと内訳、総額のシミュレーション、費用を抑えるコツを、葬儀のプロの視点から解説します。
堺市の一日葬・家族葬の費用は「3つ」に分けて考える
家族葬の総額は、おおまかに次の3つに分かれます。見積書を見るときも、この3つに分けて考えると、何にいくらかかっているのかがわかりやすくなります。
| 費用の種類 | 主な内容 | 支払先 |
|---|---|---|
| 1. 斎場使用料 | 火葬料、式場使用料、霊安室など | 堺市(堺市立斎場) |
| 2. 葬儀社のプラン費用 | 搬送、安置、祭壇、棺、遺影、司会・運営スタッフなど | 葬儀社 |
| 3. その他の費用 | 宗教者へのお礼、戒名、飲食、返礼品、オプションなど | 寺院・葬儀社など |
堺市の公営火葬場は、堺区田出井町にある堺市立斎場の1か所です。式場も備えているため、通夜・告別式から火葬までを同じ施設で行えます。
1. 斎場使用料のめやす(堺市立斎場)
堺市立斎場の使用料は、亡くなった方の死亡当時の住所が堺市内かどうかで「市民」と「その他」に分かれます。市外の方の料金は、市民の3倍から5倍に設定されています。
火葬料(1体あたり)
| 区分 | 市民 | その他 |
|---|---|---|
| 大人(12歳以上) | 20,000円 | 100,000円 |
| 小人(12歳未満) | 14,000円 | 70,000円 |
式場使用料(1回あたり)
| 式場 | 利用時間 | 市民 | その他 |
|---|---|---|---|
| 大式場(70席・2室) | 午後5時〜翌日午後4時 | 70,000円 | 210,000円 |
| 午前9時〜午後4時 | 35,000円 | 105,000円 | |
| 午後5時〜翌日午前9時 | 35,000円 | 105,000円 | |
| 小式場(40席・1室) | 午後5時〜翌日午後4時 | 50,000円 | 150,000円 |
| 午前9時〜午後4時 | 25,000円 | 75,000円 | |
| 午後5時〜翌日午前9時 | 25,000円 | 75,000円 |
※式場の使用時間には、準備や後片付けの時間も含まれます。
斎場使用料の合計(市民・大人)
| 形式 | 小式場を使う場合 | 大式場を使う場合 |
|---|---|---|
| 一日葬(午前9時〜午後4時) | 25,000円+火葬20,000円=45,000円 | 35,000円+火葬20,000円=55,000円 |
| 二日葬(午後5時〜翌日午後4時) | 50,000円+火葬20,000円=70,000円 | 70,000円+火葬20,000円=90,000円 |
※市外の方が小式場で一日葬を行う場合は、75,000円+火葬100,000円=175,000円です。
待合室・霊安室
- 待合室:火葬に伴う利用は、火葬が終わるまで無料です(火葬場の使用許可時間から2時間30分まで)。火葬の待合以外で利用する場合は、2時間までごとに1室3,000円(市民)です。
- 霊安室:24時間までごとに1体2,000円(市民。その他は6,000円)です。
2. 葬儀社のプラン費用(参考価格)
| プラン | 参列のめやす | 参考価格 |
|---|---|---|
| 一日家族葬 | 1〜20名程度 | 30万円〜50万円 |
| 二日家族葬(通夜・告別式) | 1〜30名程度 | 40万円〜60万円 |
※価格は税込で、葬儀社からの見積時の参考価格です。実際の金額は、依頼する葬儀社の見積によります。
どちらのプランにも、生花祭壇、寝台車(病院〜安置、安置〜火葬場)、ドライアイス(2日分)、棺、仏衣、骨箱、遺影写真、後飾りセット、役所手続き代行、司会、運営スタッフなどが含まれます(二日家族葬には、通夜供養品と当日供養品も含まれます)。依頼する葬儀社によって内容が異なる場合があります。
プランの価格帯によっては、火葬料金・式場使用料・当日仕上げ料理・控室使用料が含まれていないことがあります。堺市立斎場の式場使用料は一日葬でも25,000円からかかるため、見積書で斎場使用料がプランに含まれているかを必ず確認しましょう。
3. その他の費用
- 宗教者へのお礼:お坊さんなどにお願いする場合、10万円程度から(葬儀社ではなく、直接お支払いする費用です)
- 戒名:10万円程度から(同上)
- 飲食・返礼品:参列者の人数と内容によって変わります。人数が確定した段階で、葬儀社が見積もりに反映します。
- オプション:マイクロバス(5.5万円〜10万円/1日)、案内係(1.5万円〜3万円/1名・1日)、供花一対(3.3万円〜10万円)、お花入れ(3.3万円〜10万円)など
なお、堺市立斎場では炉前での「りん・読経」ができません。宗教者にお願いする場合は、式場での読経の段取りを葬儀社と事前に打ち合わせておきましょう。
総額のシミュレーション(市民・大人の場合)
斎場使用料がプランに含まれていない場合の、総額のめやすです。
| ケース | プラン | 斎場使用料 | 総額のめやす(宗教者へのお礼を除く) |
|---|---|---|---|
| 一日葬(小式場) | 30万円〜50万円 | 4.5万円 | 約34.5万円〜54.5万円 |
| 一日葬(大式場) | 30万円〜50万円 | 5.5万円 | 約35.5万円〜55.5万円 |
| 二日葬(小式場) | 40万円〜60万円 | 7万円 | 約47万円〜67万円 |
| 二日葬(大式場) | 40万円〜60万円 | 9万円 | 約49万円〜69万円 |
※宗教者へのお礼(10万円程度から)、戒名、飲食・返礼品、オプションは含まれません。
あとから受け取れるお金(葬祭費)
堺市では、国民健康保険の被保険者が亡くなったときに、葬祭を行った方へ5万円が支給されます。後期高齢者医療制度の被保険者が亡くなった場合も、葬祭を行った方に5万円が支給されます。国民健康保険の葬祭費は、葬祭を行った日の翌日から2年で時効となるため、葬儀が終わったら早めに区役所の保険年金課で申請しましょう。
上のシミュレーションで一日葬(小式場)を行った場合、葬祭費を受け取れば、実質的な負担は約29.5万円からになります(宗教者へのお礼などを除く)。
堺市の「規格葬儀」との違い
堺市には、祭壇などの葬儀の内容を決める目安として「規格葬儀」の制度があります。市内で葬儀を行う市民が対象で、堺市立斎場用は40万円と60万円(いずれも税別)の2タイプです。申込みは、規格葬儀の取扱店へ直接行います。
規格葬儀と葬儀社のプランは、含まれる内容が異なります。比べるときは、斎場使用料などを含めた総額でそろえて比較することが大切です。
堺市で家族葬の費用を抑える5つのポイント
- 一日葬を検討する:小式場なら、斎場使用料は二日葬の70,000円から一日葬の45,000円に下がります。プラン費用や通夜の飲食費も抑えられます。
- 人数に合った式場を選ぶ:40席の小式場で足りる人数なら、大式場より1万円〜2万円安くなります。
- 住所の区分を最初に確認する:死亡当時の住所が堺市外の場合は、火葬料だけで8万円の差が出ます。
- 見積書の「含まれないもの」を確認する:斎場使用料、霊安室、飲食、安置日数の追加などが別料金になっていないかを見ます。
- 葬祭費を忘れずに申請する:国民健康保険・後期高齢者医療制度なら5万円が支給されます。
よくある質問
堺市で家族葬をすると、総額はいくらくらいですか?
堺市立斎場の小式場を使う一日葬の場合、葬儀社のプラン(30万円〜50万円)と斎場使用料(市民で45,000円)を合わせて、約34.5万円〜54.5万円がめやすです。宗教者へのお礼や戒名、飲食・返礼品は別にかかります。
堺市立斎場で、火葬だけを行うことはできますか?
できます。式場を使わない直葬(火葬式)であれば、斎場に支払うのは火葬料(市民・大人20,000円)が中心です。プランの参考価格は、シンプル直葬が10万円〜15万円、面会あり直葬が15万円〜20万円です。
堺市立斎場で火葬しない場合、式場だけ借りられますか?
原則として借りられません。堺市立斎場の式場などは、火葬場を使う方に限って利用できます。
生活保護を受けていても家族葬はできますか?
生活保護を受けている方は、自己負担0円の福祉葬を利用できます。適用できるかどうかは、ご相談の際に葬儀社がお調べします。
まとめ
堺市立斎場を使う家族葬は、一日葬なら葬儀社のプランと斎場使用料を合わせて約34.5万円〜54.5万円がめやすです。二日葬にすると、プラン費用と式場使用料がそれぞれ上がります。
費用で後悔しないためには、斎場使用料・プラン・その他の費用の3つに分けて見積もりを比べることが大切です。堺市エリアの公営斎場や葬儀社一覧もあわせてご覧ください。
※料金・制度は、堺市「利用のご案内について」(2025年12月21日更新)、堺市「規格葬儀に関して」(2025年7月8日更新)、堺市の国民健康保険・後期高齢者医療制度の葬祭費の案内、大阪葬儀のプランページ(2026年10月時点で確認)をもとに作成しています。プランの価格は葬儀社からの見積時の参考価格です。料金は改定される場合があります。









