大阪市で家族葬を考えるとき、「公営斎場を使えば費用を抑えられる」とは聞いても、どの斎場が使えるのか、料金はいくらか、どう頼めばよいのかまでは、わかりにくいものです。
この記事では、大阪市が運営する市立斎場(瓜破・北・小林・鶴見・佃の5か所)について、料金・設備・アクセスの違いと、家族葬の進め方、費用のめやす、葬儀社の選び方を、葬儀のプロの視点から解説します。
大阪市の公営斎場とは?5つの市立斎場と葬祭場
大阪市には、市が設置する「市立斎場」が5か所あります。火葬を行うだけでなく、式場も設けられており、お通夜にも利用できます。そのほか、葬儀・葬祭に使える市立葬祭場「やすらぎ天空館」(阿倍野区)があります。なお、市立斎場では職員への心付けは一切必要ありません。
市立斎場の一覧
| 斎場 | 所在地 | 火葬炉 | 式場 | アクセス |
|---|---|---|---|---|
| 瓜破斎場 06-6709-0860 |
平野区瓜破東4丁目4番146号 | 30炉 | 1室(約100席) | Osaka Metro谷町線「喜連瓜破」駅4号出口から南東へ約1.3km/シティバス「瓜破霊園前」から東へ約800m |
| 北斎場 06-6351-3042 |
北区長柄西1丁目7番13号 | 20炉 | 中式場2室(約80席)、小式場1室(約20席) | Osaka Metro谷町線・堺筋線「天神橋筋6丁目」駅5号出口から北へ約500m/シティバス「長柄西」から南へ約200m |
| 小林斎場 06-6551-0402 |
大正区小林東3丁目12番8号 | 10炉 | 建替工事中のため利用停止 | シティバス「小林」から南東へ約400m |
| 鶴見斎場 06-6912-3038 |
鶴見区鶴見1丁目6番128号 | 8炉 | 大式場1室(約120席)、小式場(会葬者控室) | Osaka Metro長堀鶴見緑地線「今福鶴見」駅4号出口から南東へ約1.2km/シティバス「寝屋川大橋」から東へ約700m |
| 佃斎場 06-6471-1142 |
西淀川区佃6丁目4番18号 | 4炉 | 1室 | シティバス「佃6丁目」から東へ約100m/阪神本線「千船」駅から西へ約1.2km/阪神なんば線「出来島」駅から北へ約800m |
※火葬炉の数は、標準炉と大型炉の合計です。式場の規模や席数は斎場によって異なるため、参列人数に合う斎場は、ご相談の際に葬儀社がご提案します。
小林斎場は式場を利用できません(建替工事中)
小林斎場は建替工事のため、令和7年7月14日から式場の利用が停止されています(火葬は通常どおり実施)。新斎場の供用開始は令和10年4月の予定です。また、令和8年1月2日から、駐車できる車は2台まで(マイクロバスを含む。葬祭事業者・宗教関係者の車両を除く)となっています。通夜や告別式を小林斎場で行うことはできないので、お住まいに近い斎場で式場を使いたい場合は、ほかの斎場を検討しましょう。
葬祭場「やすらぎ天空館」
阿倍野区にある市立の葬祭場です。大式場は400席で、分割して中式場(200席)としても使えます。葬祭での利用料金は、大式場が午前9時〜午後3時で1回187,000円、午後3時〜翌日午後3時で1回361,000円、中式場が午前9時〜午後3時で93,500円、午後3時〜翌日午後3時で187,000円です。Osaka Metro谷町線「阿倍野」駅6号出口からすぐです。
大阪市立斎場の使用料金
火葬料は「市民」と「その他の者」に分かれています。火葬料は全斎場共通の料金表で、式場使用料は斎場・式場ごとに異なります。
火葬料(1体あたり)
| 区分 | 市民 | その他の者 |
|---|---|---|
| 大人(10歳以上) | 10,000円 | 60,000円 |
| 小人(10歳未満) | 6,000円 | 36,000円 |
| 死産児 | 3,000円 | 18,000円 |
式場使用料(1回あたり)
昼間は午前9時〜午後5時、夜間は午後5時〜翌午前9時の区分です。夜間は、通夜で利用する場合の区分です。
| 斎場 | 式場 | 昼間 | 夜間 |
|---|---|---|---|
| 瓜破斎場 | 式場 | 12,000円 | 24,000円 |
| 北斎場 | 大式場 | 40,000円 | 80,000円 |
| 中式場 | 20,000円 | 40,000円 | |
| 小式場 | 6,000円 | 12,000円 | |
| 会葬者控室 | 1,500円 | 3,000円 | |
| 小林斎場 (利用停止中) |
大式場 | 9,000円 | 18,000円 |
| 小式場 | 3,000円 | 6,000円 | |
| 鶴見斎場 | 大式場 | 23,000円 | 46,000円 |
| 小式場 | 6,000円 | (会葬者控室として12,000円) | |
| 佃斎場 | 式場 | 6,000円 | 12,000円 |
遺体預かり
火葬の前日に限り、1体1夜800円で預かってもらえます。
一日葬の斎場使用料のめやす
たとえば、北斎場の小式場を昼間(午前9時〜午後5時)に1回使って一日葬を行う場合、斎場に支払う使用料は、式場6,000円+火葬料10,000円(市民・大人)=16,000円です。通夜を行う二日葬の場合は夜間の区分の料金もかかるため、式場使用料の合計は葬儀社が見積書に明記します。なお、これは斎場に支払う使用料のみで、葬儀社の費用や寺院へのお礼などは含まれません。
大阪市立斎場で家族葬を行う流れ
- 問い合わせ・受付時間:斎場へのお問い合わせは9時30分から17時です。
- 休場日:1月1日のみです。
- 予約・申込:葬儀社に依頼する場合は、斎場の予約や手続きを葬儀社が代行するのが一般的です。
- 火葬の時期:法律(墓地、埋葬等に関する法律)により、原則として死亡後24時間が経過しないと火葬はできません。それ以降の日程は、斎場の受入状況によって決まります。
- ペースメーカー:ご遺体にペースメーカーが入っている場合は、火葬の申込み時に斎場へ伝える必要があります。わかった時点で、早めに葬儀社へお知らせください。
- 副葬品:プラスチック製品、ガラス・金属製品、スプレーやライター、電池、缶類、布団、書籍、果物、ドライアイスなどは、遺骨や火葬炉を傷めるおそれがあるため、棺に入れることができません。
大阪市立斎場での家族葬の費用はいくらかかる?
葬儀全体の費用は、おおまかに次の3つに分かれます。
- 斎場使用料:上でご紹介した、大阪市に支払う火葬料・式場使用料
- 葬儀社の費用:搬送、安置、祭壇、棺、遺影、スタッフ対応など
- その他の費用:飲食・返礼品、寺院へのお礼(お布施)など
公営斎場で家族葬を行う場合の、葬儀社プランの参考価格は次のとおりです(税込、葬儀社からの見積時の参考価格)。
| プラン | 参列のめやす | 参考価格 |
|---|---|---|
| シンプル直葬(火葬式) | 1〜5名程度 | 10万円〜15万円 |
| 一日家族葬 | 1〜20名程度 | 30万円〜50万円 |
| 二日家族葬(通夜・告別式) | 1〜30名程度 | 40万円〜60万円 |
斎場使用料や飲食費・お布施などの扱いは葬儀社によって異なります。見積書を受け取ったら、何が含まれていて何が別料金かを必ず確認しましょう。
大阪市の「規格葬儀」という選択肢
大阪市には、葬儀の内容と料金があらかじめ決められた「規格葬儀」という制度があります(大阪市民が対象)。大人(10歳以上)の料金は、百合が356,180円、桔梗が204,270円(いずれも税込)で、取扱指定店に直接申し込みます。ただし、式場使用料、火葬料、霊柩自動車、読経料、遺影写真、飲食費などは含まれません。仏式が基本(神式・キリスト教などは取扱指定店に相談)で、市内の66の葬儀業者が取扱指定店になっています。
国民健康保険の葬祭費
大阪市国民健康保険の被保険者が亡くなった場合は、葬祭を行った方に50,000円が支給されます。申請は、葬祭を行った日の翌日から2年以内に、亡くなった方が住んでいた区の区役所(保険年金業務担当)で行います。他の健康保険から埋葬料などを受けられる場合は支給されません。加入していた保険によって制度が異なるため、事前に確認しましょう。
大阪市立斎場で家族葬をするときの注意点
- 火葬料は住所で大きく変わる:大人の火葬料は、市民が10,000円、その他の者が60,000円です。
- 火葬待ちが起きることがある:大阪市では令和7年1月〜3月に火葬待ちが長期化し、令和7年12月から火葬の受け入れ件数が増やされています。時期によっては待ちが出るため、日程は早めに葬儀社へご相談ください。
- 時間に余裕をもって、乗り合わせで:受入件数が増えているため、遅延や早着があると待ち時間が長くなることがあります。指定された時間に到着し、車はできるだけ乗り合わせで来場しましょう。
- 駐車場は斎場ごとに差がある:たとえば佃斎場は自家用車13台です。大人数での参列では、葬儀社にマイクロバスの手配をご相談ください。
- 小林斎場の式場は利用できない:建替工事のため、当面の間、式場は停止中です。
大阪市立斎場に対応する葬儀社の選び方
公営斎場は使用料を抑えやすい反面、葬儀社の選び方で総額が大きく変わります。次の点を確認してみてください。
- 利用したい市立斎場での施行実績があるか
- 見積書に「含まれるもの」「含まれないもの」が明記されているか
- 搬送・安置から24時間対応してくれるか
- 葬儀後の役所手続きや相続などの相談に乗ってくれるか
大阪葬儀では、問い合わせの電話が葬儀社に直接つながります。大阪市での公営斎場の利用についても、費用の目安や流れを電話で確認できます。
葬儀社一覧や大阪市エリアの公営斎場も、あわせてご覧ください。
よくある質問
大阪市外に住んでいても市立斎場を使えますか?
火葬は利用できます。市外の方は「その他の者」の料金区分となり、大人の火葬料は60,000円です。ただし、故人または斎場の使用者(申込者)のどちらかが大阪市内に住所があれば、市民料金(10,000円)が適用されます。式場の利用条件は、ご依頼の際に葬儀社が確認します。
「市民」の料金になるのはどんな場合ですか?
亡くなった方または斎場の使用者(申込者)のどちらかが、大阪市内に住所がある場合です。ご家族が市外にお住まいでも、故人が大阪市民であれば市民料金になります。判断に迷う場合は、ご依頼の際に葬儀社へお伝えください。
斎場によって火葬料は違いますか?
違いません。火葬料は5つの市立斎場で共通です。違いが出るのは式場使用料や、設備・アクセスです。
火葬だけ(直葬・火葬式)でも使えますか?
使えます。式場は不要なので、火葬料(市民・大人10,000円)が基本です。火葬の前日にご遺体を預ける場合は、1夜800円がかかります。
生活保護を受けていても葬儀はできますか?
生活保護の葬祭扶助が使える場合があります。事前にお住まいの区の担当窓口へ相談してください。大阪葬儀の福祉葬(0円プラン)もあわせてご覧ください。
まとめ
大阪市の公営斎場は、瓜破・北・小林・鶴見・佃の5つの市立斎場です。市民であれば、大人の火葬料は10,000円と低く、式場も小式場なら昼間6,000円から使えます。一方で、小林斎場の式場停止、住所による火葬料の差、火葬待ちには注意が必要です。
費用を抑えるには、斎場使用料だけでなく、葬儀社の見積全体を比べることが大切です。公営斎場での家族葬を考えている方は、無料相談をご活用ください。
※料金・設備・時間は、大阪市「市立斎場のご案内」(2026年4月1日掲載)、大阪市規格葬儀の案内、大阪市国民健康保険の葬祭費の案内などの公表資料(2026年10月時点で確認)をもとに作成しています。改定される場合があるため、ご利用前に大阪市または葬儀社で最新の内容をご確認ください。









