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葬儀の時にエプロンって必要?どんなエプロンがいいの?

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家族が亡くなると、遺族は悲しみにひたる間もなく、通夜、葬儀・告別式、火葬まで一気に執り行わなくてはいけません。

喪家では臨終直後から、葬儀社や菩提寺との打ち合わせ、役所への届出、弔問客の対応と、忙しい時間を過ごすことになります。

そのため、通夜、葬儀のスムーズな進行を助けてくれる「世話役」や「係」とよばれる手伝いの人を、喪家から依頼することがあります。

この記事では、通夜、葬儀の手伝いの中で、台所、接待と宴席の係を頼まれた人が着用する「エプロン」の解説をします。

弔事にはどのようなエプロンがふさわしいのか、逆にタブーとなるのはどのようなものかを知っておくと、急に手伝いを頼まれてもあわてることがありません。

なお、この記事では日本でもっとも多い葬儀形式である、仏式葬儀を想定しています。

通夜、葬儀で必要とされる手伝いの例

喪家が頼む通夜、葬儀での一般的な手伝いを表にまとめました。

葬儀の規模や形式、地域の風習により、手伝いの内容や係の呼び名が違います。また、手伝いの人たちのまとめ役として「世話役代表」を決め、喪主のサポートをしてもらうことがあります。

台所、接待の係は、葬儀規模により人数が変動します。弔問客が多い大型葬や、自宅で通夜、葬儀を執り行う場合は、多くの手伝いの人が必要となります。

係名 内容 適任者 人数
会計係 香典の管理、入出金の記帳 親族 1~2名
受付係 会葬者に挨拶、香典の受け取り 親戚、友人、近隣、勤務先の人 2~4名
返礼品係 返礼品を渡す 友人、近隣、勤務先の人 2~3名
台所・接待係 弔問客、僧侶の接待、配膳下膳 親戚、近隣、勤務先の女性 2~6名
会場係 会葬者の案内、誘導、連絡 親戚、近隣、勤務先の男性 1~2名

葬儀の手伝いでエプロンが必要な場面とは

台所や接待、宴席の担当を頼まれた女性は、エプロンを持参します。現在は仕出しやケータリングが中心ですが、通夜ぶるまいや精進落としの料理も、親戚や近隣の女性たちで手作りをする時代がありました。現在も、その風習が残る地域があります。

喪家側でエプロンや割烹着を、人数分用意している場合もあります。基本的には、手伝いの人は自分のエプロンを持って行くと考えましょう。

弔問客にとってはエプロンが目印となり、喪家の関係者か手伝いの人だとわかるため、なにかを頼みたいときに声をかけやすくなります。その意味でも、接待や宴席を手伝う係はエプロン着用が適しています。

ご遺体の安置場所(自宅、安置施設)で

病院や施設で逝去した場合、長い時間ご遺体を置くことができません。死亡診断書の発行後、遺族はすみやかに葬儀社に搬送の依頼をします。自宅、もしくは安置施設に搬送し、仏式では僧侶に枕経をあげてもらいます。

その際、故人と対面してほしい親族や故人と親しい間柄の人たちには訃報連絡をし、安置場所にきてもらうことになります。

訃報を受けてご遺体に対面に行く場合、親族や近隣の女性は、お茶出しなどを手伝う前提でエプロンを持参しましょう。この時点では普段着で訪問しますが、華美でない控えめな服装で駆けつけます。

通夜ぶるまいの席で

通夜のあとに弔問客をもてなすのが、通夜ぶるまいです。通夜ぶるまいはすべての弔問客を案内する場合と、親族や、故人と親しかった人だけを案内する場合とのふた通りがあります。

よくみられるのが、大皿にサンドイッチや寿司、オードブルを盛って提供するスタイルです。通夜ぶるまいでは、けがれを清める意味でお酒がふるまわれます。

接待の係を頼まれている人は、エプロン着用のうえ配膳をし、弔問客に取り皿や箸、コップ、おしぼりなどがいきわたるよう気配りをしましょう。

精進落としの席で

葬儀・告別式、火葬が済むと、僧侶やお世話になった人をもてなす精進落としという会食の席を喪家が設けます。仕出しを注文して葬儀を行った斎場や自宅で、あるいは場所を移し料理屋、レストラン、ホテルで行うこともあります。

台所、接待、宴席の係はエプロンをし、会食中に不足しているものはないか、不備がないか、全体に目を配るようにしましょう。

火葬場の控室で

火葬には1〜2時間かかるため、火葬場に同行した親族や故人に近い関係者は、収骨の案内があるまで控室で待機します。

火葬がお昼の時間帯ならお弁当、サンドイッチなどを提供するのが一般的です。食事時でなければ、茶菓の提供となります。

飲み物は、お茶、コーヒー、ジュースなどを出します。現在は火葬場でアルコール類の提供はしないのが通例です。接待を担当する女性はエプロンを着用のうえ、配膳を行いましょう。

遺骨迎えの場で

火葬が終わるとご遺骨はいったん自宅に戻り、後飾りとよばれる祭壇に遺影、白木位牌とともに安置されます。

自宅には近親者、故人と親しい友人、知人、仕事関係者も集まります。台所係や、接待係を頼まれた人は、集まった人たちに茶菓を配るなどの役割があります。エプロンを着用し、喪家の立場で手伝います。

弔事にふさわしいエプロンとは

葬儀の場にふさわしいのは、以下のようなエプロンです。

  • 白か黒の無地で、シンプルで装飾のないエプロン
  • 白か黒の割烹着

最近は、割烹着はあまり使われない傾向にあります。しかし、弔事の手伝いをする女性は割烹着を着る風習が残る地域もみられます。

弔事で避けたいエプロンとは

逆に、弔事でタブーとされるのは、以下のようなエプロンです。

  • 色柄物
  • 白や黒の無地でもレースやフリル、光沢のある華やかなもの
  • 白や黒の無地でも汚れや傷みが目立つもの

色柄物が弔事にふさわしくないことは、多くの人が理解しています。しかし、白か黒の無地ならどれでもよいわけではありません。間違いやすいポイントですので、注意しましょう。

白や黒のエプロンでも、華やかなレースやフリルがついたファッション性の高いもの、光沢のある生地は葬儀のエプロンにはふさわしくありません。

また、手伝いの人は喪家側の立場で接客をします。汚れや傷みのあるエプロンは、喪家と弔問客に失礼にあたりますので避けましょう。

葬儀のエプロンが買える場所、価格

葬儀の場にふさわしいエプロンを持っていない人は、この機会に1枚購入しておくことをおすすめします。

購入先は、楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピングなどの、インターネット通販が便利です。

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実店舗ならデパート、大型スーパー、洋服店の礼服コーナー、またはエプロン売り場で販売しています。価格帯は、1,000~4,000円になります。

喪服と必要な小物類をひとまとめにしておけば、突然の訃報にもあわてることがありません。バッグや袱紗、数珠、白や黒のハンカチなどと一緒に、エプロンも用意しておくと安心です。

エプロンを用意する際の注意点

喪家から台所や接待の手伝いを頼まれたら、まずは持参するものを確認しましょう。葬儀のように地域の風習に従う部分が多い儀式では、周囲に合わせること、前例にならうことも大切です。

どのようなエプロンを用意するべきか、世話役代表や、地域の経験者に聞いてみることをおすすめします。

夫の実家の場合は、義母や義姉妹、親戚など喪家の女性に聞くのが確実です。先方は取り込んでいますので、メールやLINEで簡潔に問い合わせます。

エプロン以外に持っていると便利な小物

葬儀の手伝いではエプロンのほかに、次のような小物が役に立ちます。

  • タオルハンカチ、ハンドタオル
  • ゴム手袋、使い捨て手袋
  • 防水アームカバー
  • マスク

エプロン以外の小物も、白か黒でそろえます。ハンカチは白か黒のタオル地を持参し、エプロンのポケットに入れておくと便利です。

弔問客が多数で洗い物が多い場合は、ゴム手袋や使い捨て手袋があるとよいでしょう。

通夜ぶるまいや精進落としでは、手伝いの人も喪服を着ている状態です。防水アームカバーがあると、洗い物で袖がぬれずに済みます。割烹着なら袖がついているので不要です。

 

マスク着用は令和5年3月13日より、「個人の主体的な選択を尊重し、個人の判断が基本」となりました。葬儀のような、人が多く集まる場所で来客対応をする担当者は、マスクを着用するのが印象がよいと思われます。

喪主、または喪家の人にマスク着用の有無を確認しましょう。マスクは喪家で用意しているかもしれません。しかし念のため、白か黒の不織布マスクを多めに持参するとよいでしょう。

参照 厚生労働省 マスクの着用について

まとめ

この記事では葬儀に必要なエプロンについて、解説しました。喪服や必要な小物と一緒に葬儀用のエプロンも用意しておくと、急な手伝いの依頼にも対応ができます。

故人を見送る一連の儀式のなかで、弔問客や参列者、宗教者をもてなすことは非常に大切です。そのため、遺族だけで手が足りない場合に喪家から台所、接待、宴席の係を依頼することがあります。手伝いを頼まれたら、快く引き受けたいものです。

台所、接待、宴席の係を依頼された女性は、その場にふさわしいエプロンを着用するのが故人や喪家への礼儀となります。葬儀のエプロンとして適しているもの、避けるものがありますので、注意が必要です。

冠婚葬祭においてわからないこと、判断に迷うことは、自己判断せずに年長者や経験者にたずねることも重要です。