「親族の葬儀に欠席する場合、連絡で困っている・・・」
大切な人の葬儀に参列できないという事態に陥ったとき、連絡する方法に悩んでいる方は意外と多いものです。
葬儀への欠席は、故人や遺族に申し訳なく、誰にとっても後ろめたい気持ちになってしまいます。しかし、あなたが参列できない理由があるのなら、直接電話で連絡することをおすすめします。それにより、相手に確かな気持ちと共感を伝えられます。
そこで本記事では、葬儀への参列を断念せざるを得ない場合にも、適切なマナーを守る方法を紹介します。どう判断されるか難しい局面でも、自信をもって行動できるよう、失礼のない形で連絡できるように参考にしてください。
葬儀への欠席が必要となる主な理由
葬儀への欠席が必要となる主な理由には、以下のようなものがあります。
- どうしても外せない仕事がある
- 遠方に住んでいる
- 結婚式など慶事がある
順番に紹介します。
どうしても外せない仕事がある
葬儀に参列することは、故人やその家族への最後のお別れの機会ですが、仕事の都合で参列が難しい場合もあります。例えば、どうしても外せない仕事があるときには、葬儀欠席の対応方法をしっかりと考える必要があります。
まず、葬儀に欠席することを、電話で伝えるようにしてください。連絡のタイミングは、葬儀の日程が決まったら、できるだけ早めに連絡をしましょう。これにより、家族が予定を立てる際に参考にできるだけでなく、迷惑をかけることも少なくなります。
さらに、欠席の際には、お悔やみの言葉や心からの思いを伝えることを忘れないように心がけましょう。
遠方に住んでいる
葬儀が行われる地域が自身の居住地から遠いため、参列が難しい場合があります。
特に、遠方で飛行機を利用しないとならなかったり、電車の乗り継ぎが大変だったりする場合には、長時間の移動や高額な交通費がかかることも少なくありません。そういう負担に感じているなら、葬儀を欠席してもよいかもしれません。
もし、遠方に住んでいる場合で葬儀を欠席する場合にも、電話やメールなどでなるべく早めに欠席することを伝えてください。その際に、お悔やみの言葉をかけるようにしてください。
何か故人に供養したい場合には、事前に喪主や遺族に了承を得て、現金書留で香典を郵送しても良いでしょう。
結婚式など慶事がある
結婚式やその他の慶事がある場合、葬儀への欠席を選択せざるを得ない場合があります。
葬儀と結婚式の日程が重なってしまった場合、どちらに参列するか選択しなければなりません。もし慶事の方を欠席せざるを得ない場合、葬儀を欠席する理由を詳しく説明するのは避けた方が良いでしょう。例えば、どうしても都合をつけられないなどだけを伝えるだけで十分です。
しかし、葬儀への欠席の場合でも、後日弔問するようにしましょう。
葬儀が終わってから1週間以内に、故人の遺族にお悔やみを伝えるようにしましょう。これは、故人やご家族に対する最低限の配慮として留意してしてください。
葬儀を欠席する際のマナー
葬儀を欠席する際には、親族に直接電話で連絡するのが一般的です。
葬儀に参列することができない場合でも、適切なマナーを守りながら連絡をすることが大切です。以下では、葬儀を欠席する場合のマナーについて紹介します。
連絡方法:電話・メール
まず、葬儀を欠席する際のマナーについて、連絡方法に関してお伝えします。
葬儀への参列が難しい場合でも、早めに欠席の旨を伝えることが大切です。
電話での連絡をする場合は、喪主や親族に直接電話をかけて、欠席の旨を丁寧に伝えましょう。その際に、葬儀に参列できない理由も簡潔に説明し、故人への哀悼の意を伝えるとよいです。
もう1つの連絡方法は、メールです。メールでの連絡をする場合には、欠席の理由を明確に伝えることがポイントです。同時に、故人への哀悼の意を込めた言葉を添えることで、敬意を示せます。
葬儀への参列が難しい場合でも、早めに欠席の旨を伝えることは、主催者や家族にとっても重要です。
弔電
弔電は、遠方にいる親戚や友人から故人や遺族へお悔やみの気持ちを伝えるための手段です。
葬儀に参加できない場合でも、言葉を通じて遠く離れた場所にいる人々が故人やその遺族に対する哀悼の意を示せます。
弔電を送る際には、以下のようなポイントに気を付けると良いでしょう。
- 故人やその家族に対して、言葉遣いや文体には十分に注意しましょう
- 故人との関わりや思い出は、遺族にとって心の支えとなるので、それを伝えるとよいです
- 遺族の気持ちを考慮して、故人やその家族の気持ちに寄り添うような内容を心がけましょう
関連記事には、より具体的な内容を紹介しているので、気になった方は参考にしてください。
香典
葬儀に参列できない場合でも、贈る香典は一般的な習慣であり、故人に対する最後のお祝いの一つとして捉えられます。
香典はもともと、線香や香木を故人に贈る習慣が由来です。しかし現代では、現金による贈り物としての香典が一般的となっています。
また、葬儀に参列できない旨を伝えるためには、事前に連絡をとり、現金書留で香典を贈るのが良い方法とされています。
関係性によって、包む金額が変わってきます。以下に場合に分けて紹介します。
仕事・職場関係者の場合
葬儀を欠席する際のマナーには、香典を送ることが一般的です。特に、仕事や職場の関係者が葬儀を欠席する場合は、香典の金額について悩む場合があります。
ここでは、仕事や職場関係者の場合の香典の適切な金額について紹介します。
- 20代の方であれば、香典の金額は5,000円程度が適切
若い世代の場合、まだ経済的な余裕がないことが多いため、この金額が一般的とされています。 - 30代の方であれば、香典の金額を5,000円から1万円程度が望ましい
30代になると、経済的な余裕も増えることが多く、より多くの金額にしてもよいでしょう。 - 40歳代以上の方であれば、香典の金額を5,000円から1万円程度とすることが一般的
この年代になると、社会的な地位も築いていることが多く、より多くの金額を贈ることが望ましいです。
なお、香典の金額はあくまで目安であり、個人の経済状況や関係性に応じて変わる場合も多々あります。また、地域によっても香典の習慣が異なるため、参考程度にご覧ください。
祖父母の場合
祖父母が亡くなった場合には、ほとんど葬儀に欠席しますが、出席できないケースもあります。ここでは、これらの場合の香典の相場を紹介します。
- 20代の方であれば、香典として1万円程度を渡すのが一般的
- 30代の方であれば、1万円から3万円程度が適切
- 40歳代以上の方であれば、3万円から5万円程度をお渡しすることが一般的
この場合も、相場はあくまで目安であり、個人の経済状況や関係性によって変動する場合もあります。親しい祖父母であれば、仕事や職場関係者の場合よりも香典の額を増やすとよいかもしれません。
おじ・おばの場合
おじ・おばの場合、祖父母が亡くなった場合よりは少なく包む場合が多いです。
こちらの場合も、年齢によっても香典の相場は異なります。20代の方であれば、一般的には1万円程度が適切です。30代の方であれば、1万円から2万円程度を検討しましょう。40代以上の方であれば、1万円から3万円程度が適当とされています。
ただし、これはあくまで一般的な相場です。
もし財政的に余裕がある場合や、関係が深かったり特別な縁がある場合は、それ以上の金額を検討することもあるでしょう。
供物・供花
供物や供花は、葬儀を欠席する際にも大切なマナーです。
供物には、食べ物や飲み物、またはお線香やお花などがあります。中でも、特に供花は、故人を偲び、故人の冥福を祈るために贈られます。
葬儀を欠席してしまうからこそ、礼儀として供物や供花を贈り、故人の冥福を祈るようにしましょう。
例えば、供物には故人の好きだった食べ物や飲み物を選ぶようにします。また、故人の趣味やイメージに合わせてお線香やお花を選ぶこともあります。
ただし、供物や供花を贈る際には注意点があります。詳しくは、関連記事で紹介しておりますので、気になる方はぜひ参考にしてください。
葬儀後の弔問
葬儀後の弔問は、親族の喪失に対する敬意と慰めを示す大切な行為です。亡くなった方の家族にとっては、心の支えとなる存在です。
特に、葬儀を欠席してしまった場合にはできるだけ伺うようにするとよいでしょう。
弔問のタイミングは、一般的には葬儀後1週間以内が望ましいです。この期間は、家族が喪失に向き合い、悲しみを整理するための時間となります。
親族の葬儀を欠席する場合の注意点
親族の葬儀を欠席する場合でも、お悔やみの言葉を伝える手紙や花束を送ることは大切です。その一方、宗教や宗派によっては注意すべき点があります。
ここでは、親族の葬儀を欠席する際の注意点を紹介します。
宗教・宗派ごとにお供えするお花が違う
仏教・キリスト教・イスラム教など、世界中には様々な宗教や宗派が存在します。
それぞれの宗教において、葬儀の儀式や慣習は異なります。特に親族の葬儀を欠席する場合には、宗教や宗派ごとに留意すべき点があることを知っておく必要があります。
仏教の葬儀では、お供えする花には淡い色調のものが用いられることが多いです。そのため、葬儀では特に白や黄色の花などを用いることが多くあります。
一方、キリスト教では、死は新たな生命への移行と捉えられます。そのため、明るく華やかな花が好まれる傾向があります。色彩豊かな花や花束を贈る場合が多いでしょう。
また、イスラム教の葬儀では、お供えする花は一般的に用いられない場合が多いです。くわしくは以下の関連記事にまとめているので、参考にしてください。
弔電を送る際には忌み言葉に注意する
遺族の葬儀を欠席する場合には、弔電が一般的です。その一方で、忌み言葉に注意すべき点があります。
弔電を送る際には、死を連想させる言葉や重ね言葉は避けるべきです。例えば、「苦しむ」といった言葉は、故人の冥福を祈る言葉に変えることが望ましいでしょう。
また、「ますます」や「重ね重ね」といった表現も避けるべきです。これらの表現は、葬儀の悲しみを強調してしまう可能性がありますので、控えるようにしてください。
代わりに、故人との思い出や感謝の気持ちを伝えるようにするとよいです。故人の冥福を祈ったり、遺族の心の支えになることを願ったりする言葉を送りましょう。
弔電で避けるべき忌み言葉に関しては、関連記事で詳しく紹介しているので、気になった方は参考にしてください。
親しくない親戚でも配慮をする
親族の葬儀には、たとえ親しくない親戚であっても配慮をすることが大切です。
葬儀は、故人への最後のお別れの場であり、遺族や親戚が一同に集まり、故人を偲ぶ機会です。親しき仲にも礼儀を忘れず、心の中で故人を追悼しましょう。
葬儀に参列できない場合、まずは早めに連絡することが重要です。電話連絡が難しい場合は、メールや手紙でも構いませんが、できるだけ早く連絡するようにしましょう。連絡が遅れると、喪主や遺族に迷惑をかけるため、注意が必要です。
欠席したとはいえ、故人のご冥福をお祈りし、遺族に寄り添う気持ちを示すように心がけてください。
まとめ
親族の葬儀に欠席する場合、適切な連絡方法を知っておくことは非常に重要です。
直接電話で連絡するか、メールや手紙で連絡するかは自身の状況や関係性によって選択すべきです。どの方法を選んでも、敬意を持って対応し、適切な言葉遣いを心掛けましょう。
連絡の際には、葬儀に出席できないことをお詫びし、感謝の気持ちを伝えることも大切です。また、連絡が完了した後も、後日訪問したり、香典・弔電などで遠くにいる親族に寄り添えます。
連絡方法を慎重に選びながら、葬儀への思いを伝えましょう。