「できるだけ費用を抑えて、静かに見送りたい」。そう考えて直葬(火葬式)を検討する方もいます。ただ、堺市の直葬にいくらかかるのか、火葬料以外に何が必要なのかは、わかりにくいものです。
この記事では、堺市で直葬を行う場合の費用の内訳と合計のめやす、流れ、注意点を、葬儀のプロの視点からわかりやすく解説します。
堺市の直葬(火葬式)とは?
直葬(火葬式)とは、通夜や告別式を行わず、ご遺体を安置したあと、火葬だけでお見送りする形式です。堺市内の公営火葬場は、堺区田出井町にある堺市立斎場の1か所です。直葬では式場を使わないため、斎場に支払う費用は基本的に火葬料が中心になります。
大阪葬儀には、一般向けの直葬のプランが2種類あります(生活保護の方向けには福祉葬もあります)。
- シンプル直葬(火葬式):極力、費用を抑えたい方向けのプラン
- 面会あり直葬(火葬式):低価格でも、もう少し一緒にいたい方向けのプラン
堺市の直葬にかかる費用の内訳
直葬の費用は、おおまかに「堺市立斎場に支払う火葬料」「葬儀社のプラン費用」「別途かかることがある費用」の3つに分かれます。
1. 堺市立斎場に支払う火葬料
堺市立斎場の火葬料は、亡くなった方の死亡当時の住所が堺市内かどうかで「市民」と「その他」に分かれます。
| 区分 | 市民 | その他(市外) |
|---|---|---|
| 大人(12歳以上) | 20,000円 | 100,000円 |
| 小人(12歳未満) | 14,000円 | 70,000円 |
使用料は原則として前納で、納付後に使用許可書が交付されます。待合室は、火葬に伴う利用であれば無料です(火葬場の使用許可時間から2時間30分まで)。
2. 葬儀社のプラン費用(参考価格)
直葬プランの参考価格は、次のとおりです(税込、葬儀社からの見積時の参考価格)。
| プラン | 参考価格 | 含まれる主な内容 |
|---|---|---|
| シンプル直葬(火葬式) | 10万円〜15万円 | 寝台車(病院〜安置、安置〜火葬場)、ドライアイス(2日分)、桐平棺、仏衣、骨箱、役所手続き代行(死亡診断書または死体検案書の提出、火葬場の手続き)、運営スタッフ |
| 面会あり直葬(火葬式) | 15万円〜20万円 | シンプル直葬の内容に加えて、後飾りセット、預かり霊安室(自宅で安置できない場合) |
どちらも、依頼する葬儀社によって内容が異なる場合があります。また、参列者の人数によって運営スタッフの増員が必要になると、追加費用がかかります。
プランの価格帯によっては、火葬料金・式場使用料・当日仕上げ料理・控室使用料が含まれていないことがあります。見積書では、火葬料が含まれているかを必ず確認しましょう。
3. 別途かかることがある費用
プランの費用とは別に、次のような費用がかかることがあります。
- 宗教者へのお礼:お坊さんなどにお願いする場合、10万円程度から(葬儀社ではなく、直接お支払いする費用です)
- 戒名:10万円程度から(同上)
どちらも、依頼する場合にかかる費用です。よく選ばれるオプションは、次のとおりです。
| オプション | 参考価格 |
|---|---|
| マイクロバス | 5.5万円〜10万円/1日 |
| 預かり霊安室(シンプル直葬) | 1万円〜2万円/1日 |
| 案内係 | 1.5万円〜3万円/1名・1日 |
| 供花一対 | 3.3万円〜10万円 |
| お花入れ | 3.3万円〜10万円 |
直葬の合計のめやす
火葬料がプランに含まれていない場合は、プランの参考価格に堺市立斎場の火葬料(大人)を足したものが、おおよその合計になります。
| プラン | 市民の場合 | その他(市外)の場合 |
|---|---|---|
| シンプル直葬 | 12万円〜17万円 | 20万円〜25万円 |
| 面会あり直葬 | 17万円〜22万円 | 25万円〜30万円 |
※プランの参考価格に、大人の火葬料(市民20,000円、その他100,000円)を足した計算です。宗教者へのお礼、戒名、オプションは含まれません。実際の金額は、葬儀社の見積書で確認してください。
霊安室の使用料
堺市立斎場には霊安室があり、24時間ごとに1体2,000円(市民。その他は6,000円)で使えます。使用できるのは1体につき48時間が限度で、特別な理由がある場合は例外があります。それ以外の安置は、自宅や葬儀社の安置施設などになります。
堺市の直葬の流れ
- 死亡診断書(または死体検案書)を受け取る:病院で亡くなった場合は医師から、警察が関わる場合は検案書が発行されます。
- 葬儀社へ連絡し、搬送・安置する:病院や施設から、自宅や安置施設へご遺体を搬送します。
- 斎場の予約:堺市立斎場の使用は、電話等で先に予約します。受付時間は午前9時から午後5時15分です。通常は葬儀社が代行します。
- 死亡届を提出し、火(埋)葬許可証を受け取る:死亡届は、亡くなったことを知った日から7日以内に、亡くなった場所・本籍地・届出人の所在地のいずれかの市区町村に提出します。堺市では区役所の市民課が窓口で、死亡届と引き換えに許可証が交付されます。届け出の前に、火葬場を決めておく必要があります。
- 斎場で手続き・火葬:許可証を持って斎場で手続きと支払いをします。法律(墓地、埋葬等に関する法律)により、原則として死亡後24時間が経過しないと火葬はできません。火葬場の開場は午前10時から午後5時です。
- 収骨:収骨の際に、火(埋)葬許可証が渡されます。納骨するお寺や墓地に提出する書類なので、大切に保管してください。
シンプル直葬・面会あり直葬のどちらも、死亡診断書または死体検案書の提出や火葬場の手続きは、プランに含まれる「役所手続き代行」で葬儀社が行います。
区役所市民課の窓口は、平日の午前9時から午後5時30分(窓口での受付は午後5時15分まで)です。土・日曜日、祝日、12月29日〜1月3日は窓口を開設していません。夜間や土日祝日は休日時間外受付で預かり扱いとなり、翌開庁日に内容を確認して、不備がなければ受付した日で受理されます。
費用の負担を軽くする制度
国民健康保険・後期高齢者医療制度の葬祭費
堺市では、国民健康保険の被保険者が亡くなったときに、1件につき5万円が支給されます。後期高齢者医療制度の被保険者が亡くなった場合も、葬祭を行った方に5万円が支給されます。申請できるのは、いずれも葬祭を行った方です。
- 国民健康保険:葬祭を行った日の翌日から2年で時効となり、申請できなくなります。申請に、葬儀費用の領収書などが必要です。
- 後期高齢者医療制度:区役所の保険年金課で申請します。葬祭を行った方の氏名が記載された領収書などが必要です。
勤務先の健康保険の資格を失ってから3か月以内に亡くなった場合など、ほかの健康保険から葬祭費に相当する給付を受けられるときは、国民健康保険からは支給されません。必要書類の詳細は、各区役所の保険年金課にご確認ください。
生活保護を受けている場合
生活保護を受けている方向けに、自己負担0円の福祉葬のプランがあります。また、堺市立斎場には、堺市で生活保護を受けている(受けていた)方のために火葬場・霊安室を使用する場合、使用料が市民使用料の半額になる減免制度があります(施行規則第13条)。適用できるかどうかは、ご相談の際に葬儀社がお調べします。
堺市の直葬で気をつけたいポイント
- 火葬料は住所で大きく変わる:大人の火葬料は、市民が20,000円、その他が100,000円です。死亡当時の住所が堺市外の場合は、市外料金になります。
- 日程は混み合うことがある:安置の日数が増えると費用に影響するため、日程は早めに葬儀社へ相談してください。プランのドライアイスは2日分です。
- 副葬品に制限がある:プラスチック製品、ガラス製品、金属製品、スプレー缶やライターなどの危険物、書籍類(アルバムやカタログなど)、ゴム製品や果物などは、お骨を傷めるおそれがあるため、棺に入れることができません。
- ペースメーカー:ご遺体にペースメーカーなどが入っている場合は、必ず事前に斎場の職員へ知らせてください。
- 親族や菩提寺への事前の相談:直葬は、ほかの葬儀より、お別れの時間が短くなります。納骨を予定しているお寺(菩提寺)がある場合や、親族が参列を希望する場合は、事前に相談しておくと、あとのトラブルを防げます。
- 車での来場:斎場の駐車場は、1遺族に4枚渡される「斎場駐車許可証」で利用します。許可証がない場合は、堺市立斎場東側駐車場を利用します。
直葬を依頼する葬儀社の選び方
直葬は内容が簡素な分、プランに何が含まれるかで総額が変わります。次の点を確認してみてください。
- 見積書に、火葬料が含まれているか
- 安置の日数と、超過した場合の追加費用
- 搬送の距離や時間帯による追加費用
- お別れの時間(面会)を設けられるか
- 24時間対応か
大阪葬儀では、問い合わせの電話が葬儀社に直接つながります。費用の目安や流れを、電話で確認できます。葬儀社一覧や堺市エリアの公営斎場も、あわせてご覧ください。
よくある質問
直葬でも、ご遺体とお別れする時間は取れますか?
「面会あり直葬」のプランがあります。火葬の前に、ご遺体と対面する時間を設けたい場合に選ばれています。具体的な時間や人数は、葬儀社にご確認ください。
堺市外に住んでいても、堺市立斎場で直葬できますか?
できます。亡くなった方の死亡当時の住所が堺市外の場合は「その他(市外)」の料金区分となり、大人の火葬料は100,000円です。
直葬のあと、納骨はどうすればよいですか?
収骨の際に渡される火(埋)葬許可証を、納骨するお寺や墓地に提出します。紛失した場合は、堺市立斎場で火葬した場合に限り、火葬証明の発行を申請できます。まず斎場に電話で確認してください。
火葬までに何日かかりますか?
原則として死亡後24時間が経過しないと火葬はできません。それ以降の日程は、斎場の受入状況によって決まります。日程は、葬儀社に確認してもらいましょう。
まとめ
堺市の直葬は、市民の大人であれば火葬料は20,000円です。葬儀社のプランを合わせた総額のめやすは、シンプル直葬で12万円〜17万円、面会あり直葬で17万円〜22万円です(火葬料がプランに含まれない場合)。
費用を抑えるには、火葬料が含まれているか、安置の日数、追加費用の条件を、見積の段階で確認することが大切です。直葬を考えている方は、無料相談をご活用ください。
※料金・手続きは、堺市の条例・施行規則および公表資料(堺市立斎場「利用のご案内」、「戸籍の届け出」、国民健康保険・後期高齢者医療制度の葬祭費の案内、斎場に関するよくある質問)と、大阪葬儀のプランページ(2026年10月時点で確認)をもとに作成しています。プランの価格は葬儀社からの見積時の参考価格です。改定される場合があるため、ご利用前に堺市立斎場または葬儀社で最新の内容をご確認ください。









